祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】
「ねぇ…イノリもカゼもどうして物事をそんなに難しく考えるの?どうして素直に欲しいものを手に入れないの?…もっと他人の幸せより自分の幸せを考えたら楽になるよ」



「………自分の幸せを考えてるから周りを不幸にしているんだよ」



「おかしいよ…イノリもカゼもおかしいよ!2人は…優し過ぎる。もっとその辛さを私達に分けてよ。ずっとずっと一緒にいたのに、何で今まで本音を話してくれなかったの?もっと傷付けてくれていいんだよ!?

こんなに想いさせるなら、もっと……もっと立ち上がれなくなるくらい壊して欲しかった……」



「………キヨ、言う相手を間違えてる。それはイノリに言ってやるべきだ」




カゼは涙を堪えながら訴えるキヨの頭を撫でる。





「………キヨ…慰めてよ。今だけでいいから…そばにいてくれ」




カゼはキヨを抱き寄せると耳元で囁いた。




「カゼは何を恐がってるの?なんでカンナと向き合わないの?」




キヨは寂しさに耐えきれない様子のカゼに問う。
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