捨て猫にパン
迎えた朝は、高く澄んだ青と夏の匂いの風。


朝ご飯と身支度、あたしは枯れた朝顔に“行ってきます”を呟いて、陣と2人で部屋に鍵をかけた。


レンタカーを借りて、いざ長野。


夏休み中の渋滞もあり、目的のペンションまで3時間とちょっと。


チェックインして、すぐに軽井沢の街を散策に出かける。


「わぁ♪このガラス細工、メイ先輩のお土産にしよっかなぁ」


「メイは色気より食い気だろ」


「フフッ…。そうかも?」


って選んだショコラブレッドとジャム、ガーリックウィンナー。


自分達用にも同じ物を買って、荷物を抱えながら緑の景色の中の陣を追う。
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