誰もしらない世界
れいかは立ち止まり歩に勝ち誇った顔で言う。

れいか(ふん!ほらみなさい。あんたになんか靡くわけないと思ったわ。あはは)

そう笑い飛ばしれいかは歩の横を通りすぎた。
歩はうつむいたまま別の席へと向かった。

営業を終え、杉浦とれいかは店を後へする。
その姿を振り切るかのように、そそくさと更衣室をでる。
すると店の入り口で藤田が待っていた。
藤田は歩を見つけ話しかける。

藤田(歩さん、アフターにいきませんか?)

いつもは断る誘いを歩は引き受ける。

歩(いいよ。)

そう言い、藤田と歩は夜の街へと消えていった。
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