ド天然!?魔女っ子の秘密【side story】
『由良、今は眠っているんだけど…それでも、会いに行かない?』

美玲が提案した。

きっと気分転換にどう?ということなんだろうけど


『俺が、俺が弱かったから由良を傷つけた。だから、俺は会いに行かない。会いに、行けない』

自分が、許せないから。

自分が弱いせいで、大切な人をここまで傷つけてしまった…


すると雅人は言った。

『由良は、翔太が自分を責めることを望んでいない』

『え…?』


次は美玲が言った。


『由良は、翔太にもう一度笑ってほしかったから、助けたの。翔太の笑顔が見たいから、自分の魔力を犠牲にしても、自分が危険な目に合っても助けたのよ』


その答えは、いかにも由良らしくて、一瞬ただの綺麗事のようにも聞こえるけれど、妙に納得できた。

それがあいつの、由良の願いなんだと、心の底から納得してしまった。


そう納得した途端、心の中を渦巻く罪悪感がまるで消えたかのように、シンと心が落ち着いていた。



あいつは…由良は、誰に対しても、誰よりも本当に優しい。

いつも自分のことより人のことを気にして、自分のことは顧みない。



だから、助けたくなる。

守りたくなる。


隣にいてほしいと心から願ってしまう。
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