ド天然!?魔女っ子の秘密【side story】
『それでも、会いに行かない』


『翔太…』


美玲も雅人も姉さんも、この場にいる俺以外の全員が悲しみの表情を浮かべた。


『もっと強くなるまで、会わない』


もっと強くなって、今度は俺が由良を守れるようになったら、君に会いにいく。

必ず。






「で、いつ会いにいこうと思うわけ?」


回想を終えた俺に、雅人が問いかける。


「さあ」


はぐらかしているわけじゃない。

本当に分からない。


強くなったら、がいつなのか。

いつになれば強くなったということにしていいのか。


「じゃあ俺が決めてやるよ!」

「それは今だ!とか言うなよ」


それは困る。

だって、今って、今会いに行くなんてそれはちょっと違うし、まず心の準備ができてないし、何より由良が目覚めているかどうかもわからない。

"サファイア"が"ガーネット"と同じ仕事をすることは少ないし、というかまず有り得ない。当主会合とかなんとかで由良のお父さんと会っても、私的な話に当たる由良の話はしていないわけで。だから由良が今目覚めてい

「おーい翔太」


「あ、すまない」


意識を現実に戻す。
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