謝罪のプライド

『それより、そのWebシステムの概要を教えてくれ。在庫の確認だろ?』

「あ、えと、そう。お客様が借りた倉庫の在庫を確認するために使ってる」

『大して重たそうなプログラムでは無いな。多分ハードの問題じゃないんだよ。データ・アクセス集中が原因なんだが、時間が解せない。朝方に何があるんだ?』

「バックアップを取るタイミングだって言ってた」

『じゃあ、動きが悪くなるのは分かるが。この時間なら他にアクセスが無いだろうけど。……他に同じようなタイミングで何か動いてないか?』

「え? どうだろう。仕様書からじゃ分からないけど。サーバーのアクセス状況とか出せないの?」

『やってみる。このまま繋いどけ』


カタカタと響くキーボードの音。遠くから田中さんの声もする。


『うるせぇな! お前はいいからしっかり今の現象をメモっておけ! 今から出すアクセスログとエラーログもだぞ』


あ、田中さんが叱られた。
緊急事態なのに笑ってしまう。


『もしもし、どうもデータベースへのアクセスが何度もあるようだ。どうもループになってるみたいだな』

「……ってことは在庫確認が行われてるのかな。こんな時間に誰が見るの?」

『問屋はまだ動かない時間だよな』

「あるとしたら運送のほうかしらね」
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