謝罪のプライド
*
ようやくついた電車を降りると、改札のところに浩生が待っていた。
右手に大きな紙袋、左手にブーケを抱える私を呆れたように眺める。
「……大荷物だな」
「そうだよー。重たいよー。足も痛いよー」
「そんな靴履くからだ」
「だってお洒落したいじゃん」
「今更誰に見せつける気なんだよ」
分かってないな女心が。
誰に見せるでもなくても綺麗にしていたいんだよ。
親友の晴れの日だよ?
最高の自分で臨みたいじゃないの。
ちょっと悪戯心が疼いて、手を広げて全身を見せる。
「浩生にだよ」
浩生はぎょっとしたような顔をしたかと思うと、私から紙袋を奪い取りながらニヤリと笑う。
「見せられるなら中身のほうがいいな」
「えっ?」
今度は私がぎょっとする番だ。
「帰ろう。ひん剥くのが楽しみだ」
「ひ、ひん剥くって……えっち!」
「男ってなそんなもんだ」
笑って先を行く背中。
追いかけて追いかけて。
今もまだ追いかけていることに変わりはないけど。
するりと手を彼の腕を滑りこませて、甘えるようにしがみつく。
「待って、浩生」
「ちゃっちゃと歩け」
今はこうして、ちゃんと手がとどくことも分かっている。
ようやくついた電車を降りると、改札のところに浩生が待っていた。
右手に大きな紙袋、左手にブーケを抱える私を呆れたように眺める。
「……大荷物だな」
「そうだよー。重たいよー。足も痛いよー」
「そんな靴履くからだ」
「だってお洒落したいじゃん」
「今更誰に見せつける気なんだよ」
分かってないな女心が。
誰に見せるでもなくても綺麗にしていたいんだよ。
親友の晴れの日だよ?
最高の自分で臨みたいじゃないの。
ちょっと悪戯心が疼いて、手を広げて全身を見せる。
「浩生にだよ」
浩生はぎょっとしたような顔をしたかと思うと、私から紙袋を奪い取りながらニヤリと笑う。
「見せられるなら中身のほうがいいな」
「えっ?」
今度は私がぎょっとする番だ。
「帰ろう。ひん剥くのが楽しみだ」
「ひ、ひん剥くって……えっち!」
「男ってなそんなもんだ」
笑って先を行く背中。
追いかけて追いかけて。
今もまだ追いかけていることに変わりはないけど。
するりと手を彼の腕を滑りこませて、甘えるようにしがみつく。
「待って、浩生」
「ちゃっちゃと歩け」
今はこうして、ちゃんと手がとどくことも分かっている。