謝罪のプライド


 そこから、披露宴、二次会と続き、結婚式にまつわる一切が終わったのは夜の十時だった。

もうタクシーに乗りたいって思いつつ、ここから家まで乗ったらかかる金額を考えると気持ちが萎縮して、結局電車に乗った。

揺られながら【今、電車】と浩生にメールを入れると、【初音の部屋にいるから駅まで迎えに行く】という返事が来た。

おお、どうしたのかしら。
不在と分かってて彼が来ることはあまりないし、迎えに来てくれるなんてもの珍しい。

結婚式に出席したので、普段は履かない12センチのピンヒールに、背中の空いたワンピース。ストールは巻いてるもののちょっと夜になれば薄ら寒いし、披露宴の大荷物は重い。

正直、浩生が来てくれるのは助かる。でなければ駅からはタクシーにするところだ。

流れる車窓を見ながら、今日の結婚式を思い出す。
皆が笑って、皆が幸せそうな、とても素敵なお式だった。

私達はどんなお式にしようかな。
予約は来年の三月だから、そろそろ細かいことも決めていかなきゃいけない。
参考にしようって意気込んできたはずだったのに、結局亜結に見入ってしまって他のものが印象に残らなかった。
でも、あんな感じの見てる人も幸せそうな式がしたい。

考えるとお腹の辺りが嬉しさでくすぐったくなってしまう。

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