謝罪のプライド
「なんだよ、お前こそ動け」
「や、だって」
「そういうソソる顔するなよ。また仕事する気が無くなる」
「それは駄目! 今日中に終わらせたいんだから早く頑張って!」
「ちっ」
なんでも背負い込む初音と、無愛想で自分勝手な俺。
一緒にいるとおそらく負担は初音にばかりかかるだろう。
それでも一緒にいるとこんなに満たされるなら、やっぱり俺は初音を手放せない。
「悪いな、初音」
きっとこれからかける苦労を思い起こし、俺は小声でつぶやく。
独り言は初音には届かないまま、窓から吹き込む風に吹かれて消えていった。
【fin.】


