Special Magic !



暫くして次々と運ばれてくる料理達。

口からはどばーっと溢れ出てくるヨダレ。

水色の綺麗な色をした
プリプリの海老!

鉄板でじゅーじゅーと焼かれ
脂が滲みでている黒々とした牛肉!

うわーっ!

きらっきらしてる!

輝いて見えるよおおおおお!!

「どうぞ」

男の人の優しい声を耳にして、
私はフォークを鷲掴みして料理にがっついた。

がつがつと、汚ない食べ方だったと思う。


だけどそんなの気にしていられなかった。

乙女はね、時には豪快さも必要なのよ!


がつがつ

がつがつ

がつがつ


私が無言でご飯にがっついている間
男の人はただこちらを見ているだけだった。


うまいっ、うまいっ!


なに、なんなのコレ!
今まで食べたことがないみたいに
美味しい!


あー、食って、いいね。



「……げぷ」

三大欲求の内の一つを満たした私は
すっかりと料理を平らげていた。

「はーっ!ごちそうまでしたっ!」

「はい、お粗末様」

「……」


満たされた私の耳に聞こえてきた
優しい男の人の声。


………えっ、あっ、そっか。


私は男の人をじっと見つめた。

光の具合によっては赤色をしているフワフワの茶髪は、なんのセットもしていないのか
自然な様子で決まっている。

穏やかな目は少し垂れていて
堀が深いのか、鼻は一般よりも高い。

薄い唇は三日月の形をしてあって
人のよさが滲み出ていた。


………あら、イケメン。



「いい食べっぷりだったね」

「…ソウデスネ」

「美味しかった?」

「…オイシカッタデス」

「そっか。それは良かったよ」


優しげに目を細めた男の人。

いやっ、そんな目で私を見ていたのね!
そんな目で見られていたのに
私はあんな変な行動を取っていたのね!


いやあああああ!
なんという失態!

乙女として、失格…。


「さて、話の続きだけど」

「(あっ、聞いてなかったやつだ)」

「…君の名前は?何であんな状況になってたの?」


私の話か。

そうだよね、助けてもらったしね。
話そうか、私の馬鹿みたいな話。


……黒歴史は乙女にもあるのよ。
< 5 / 13 >

この作品をシェア

pagetop