ずっと前から君が好き
「え~っと...ここだったような..?---あっ!うん、ここだ!」
俺は独り言を呟きながら、ある場所に足を踏み入れた。
その"ある場所"とは、まだここに住んでいた頃に、
よく唯と遊んでいた公園で、奥に入っていくと大きな桜の木があったはずだ。
思い出すように頭を回転させ、ゆっくり進んでいくと、
「あった...!」
昔より大きくなった桜の木が、そこには立っていた。
4月にはよく見られる桜だけど、不思議とこの場所だけが特別な気がした。
変わらないな...なんて思いながらしばらく公園を見て回る。
どこを見ても昔と同じだが、昔より置いてある遊具が小さく見えた。