彼は、魔法使い
あたしは直樹さんに言い返そうとしたら、電話が鳴った。


今日は、定休日。


そんな日なのに、お店の電話が普通鳴る?


「出てやれよ」


直樹さんが、あたしに言う。


そりゃ、あなた達はスタイリストだから、電話なんて滅多に出ませんよねぇ~


志麻さんはレセプションの人だけど、今はシャンプーをしている。


なら、あたしが出るべきですよね~


あたしは小走りで、受付へと向う。


「はい。ヘアサロン「Dolls」です」


普段より2トーン高い声で、電話に出た。


「今日、スタイリングお願いしたいんですけど、、、」


今日、か。


せっかくだけど、今日はお店が休み。

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