彼は、魔法使い
「たぶんって、なんだよ」


直樹さんは、呆れたように言う。


「店に立った記憶がないというか。それに、個人的にカットする方が多かったんで」


あぁ、そうか。


來都と伊織は、同じ美容院で働いていた。


だけど、基本的に2人はお店でカットはしない。


個人的に各芸能事務所と契約をして、映画やドラマ、雑誌、ショーなどに合わせ、カットやカラーなどをしていた。


「個人的にって」

「店に立ったことないって」


アシスタントの子たちが、何か言う。


「どうすっかなぁ~」


直樹さんが悩み出す。

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