彼は、魔法使い
來都がお店に入って、1週間の月日が流れようとしていた。


來都の噂はすぐに広まり、來都のことをお目当てに来る、お客さんも増えた。


あたしは、と言うと、、、


お客さんの数が一段と増え、アシスタントの仕事より、レセプションの仕事に追われていた。


そして、今日のお店に営業が終わり、志麻さんとお店の後片付けをする。


「ごめんね、芹香ちゃん?」

「何が、ですか?」


そんな志麻さんに、急に謝られる。


「だって直樹さんの「OK」も貰えたんだから、早くアシスタントとして働きたいでしょ?」


それは、そうだけど、、、


「志麻さん。レセプションに、あたしは邪魔ですか?」

「そんなこと、ないよ!むしろあたしは、助かってる」


、、、そっか。


「なら、お店にとって、今のあたしが居る場所はレセプションであってます」


アシスタントとして、自分のスキルを上げたい。


だけど、お店に取って「今」必要なのは、カットも出来ないアシスタントじゃなく、志麻さんが任せられる、レセプションの子。

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