彼は、魔法使い
「、、、全く」


隣に居る、サラさんがため息を溢す。


「サラさん、よく伊織のお守りなんて出来ますね」


あたしは、尊敬したように言う。


だって、あたしが言うのもなんだけど、、、


伊織も來都も、自己中で自分勝手。


兄弟のあたしでも、付いていけない。


でも、そんな來都にも伊織にも、奈々ちゃんやサラさんが傍に居る。


奈々ちゃんの気持ちと來都の気持ちはきっと、同じだろう。


きっと、そんな2人が付き合うのも時間の問題だ。


あんな自己中で自分勝手な男のどこが良いんだか、あたしには理解すら出来ない。


サラさんは、そんなあたしの言葉にフッと笑みを溢す。

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