彼は、魔法使い
あたしは、その目から逃げるように視線を逸らした。


__グイッ__


直樹さんはあたしの手を引く。


「帰るぞ」


直樹さんは酔っているあたしのことを支えながら、会計を済ませると、そのまま手を引き、家の方向に向かって歩みを進める。


あたしは酔っていることもあり、足元が覚束無い。


「乗れ」


そう言い、直樹さんはあたしの前にしゃがみ込む。


「だ、ぃじょうぶです」

「お前の歩みに合わせてたら、いつ家に帰るかわねぇ」


正直、歩くのはの辛い。


てか、アルコールの力もあり、睡魔にも襲われている。


そう思い、あたしは直樹さんの背中を借りることにした。


あたしのことを背負い、直樹さんは再び歩みを進める。

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