彼は、魔法使い
そしてステージから下り、控え室に戻る。


控え室には、お店のスタッフたちが待っていて、、、


みんなから、祝福の言葉を掛けられる。


ただ1人、いや、、、2人か。


來都や直樹さん以外は、何も言わない。


そこに、、、


「お疲れ様」


そう、鳴海さんが現れる。


「おめでとう、芹香ちゃん」

「ありがとうございます」


あたしは、鳴海さんに小さく頭を下げた。


そんなあたしに、、、


「俺よりも、ここに居る誰よりも、芹香ちゃんのグランプリを喜んでいる男が、まだ会場にいると思うよ」


笑って、そんな言葉を向けた。


「芹香ちゃんが、大好きな魔法使いがな」


そう、あたしにだけ聞こえるように言った。

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