プリンセス☆ロード





「まぁ、王道だったからなー」

「少しは信じたい気持ちもあったけどね」

「何事も、用心にこしたことはありませんからね」






そうして続く言葉に、私はあんぐりと口をあけた。
ウソ、気づかなかったのって私だけだったの?






「…そうだったんだ…」

「ショックを受けないでください。僕たちは、すべてを疑ってかかれと訓練を受けているんです。紗南さんのそう言った素直な心はとてもすてきだと思いますよ」

「でも…」

「とにかく、この先にもいろいろ仕掛けてくるはずですから気を抜かずに行きましょう」

「よし!」






私も、もう少し頑張らなきゃ。
気合入れて足手まといにならないように。









「おい」

「なに?レン」

「俺から離れるな」

「…う、うん」







な、なんか…物語に出てくる王子様のセリフみたい。
不謹慎だけど、ちょっとキュンとしたじゃない。


相手がレンっていうのがちょっと癪だけど。








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