プリンセス☆ロード
「でも、罠だってわかったのに進むの?」
「ああ。この先には本当にアジトがあるだろうからな」
「え?そうなの?」
普通って、全く見当違いのところにおびき寄せるんじゃないの?
普通がよくわからないけど。
「相手も本気ってことだろう。じゃなけりゃわざわざ襲ってきたりしない」
「そっか」
レンの話に、少し現実味を感じて背筋が伸びる。
「わかったら、離れるなよ」
「はい」
怖くない、と言ったらうそになる。
でも、自分が決めた道だから。
皆がいる。
大丈夫。
私たちは進んでいく。
辺りはどんどん薄暗くなっていき、不気味だ。
いつ次の刺客がやってくるかわからない。