風の詩ーー君に届け
大二郎はNフィルのポスターに目を移し訊ねる。




「彼は……忙しくしているようです」




「最近、色々賑わしているようだが……どうも例の画像が気になってな」



カウンターで詩集を読んでいた安坂は男性の言葉に、顔を上げた。



「あの画像が!?」




「ああ……あの画像は、5年前と同じ表情をしている。

どう言っていいのかわからないが」




理久と同じことを言う。


安坂は大二郎をしげしげと見つめる。



「彼は5年前……」



マスターが、大二郎に詩月が街頭演奏を始めた経緯を話すと、「なるほどな」と頷いた。



「彼は……身食いをしたわけだ。

5年前も、あの画像も」




「身食い!?」


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