風の詩ーー君に届け
「満天の星空の下で聴きたい曲があるの」
と緒方は顔を上げた。
「ホルストの『Jupiter』二胡で聴くと最高なの」
と悪戯っぽく笑った。
「二胡か……ヴァイオリンも二胡に負けない澄んだ音だろう?」
「聴きたい音と弾きたい音は違うのよね。
あなたは何が聴きたい?」
「本田美奈子の歌声だな」
「本田美奈子?
もしかして急性白血病で亡くなった歌手?」
「ああ……残念だな。
ミュージカル『ミス・サイゴン』も凄かったが、あの透明感ある歌声は忘れられない。
満天の星が降ってくるような歌声。
彼女の『Jupiter』を聴きたい。
あんなに優しい音、あんなに澄んだ深みのある音を出せたらいいなと思う」
昼間の緒方との会話を思い出す。
と緒方は顔を上げた。
「ホルストの『Jupiter』二胡で聴くと最高なの」
と悪戯っぽく笑った。
「二胡か……ヴァイオリンも二胡に負けない澄んだ音だろう?」
「聴きたい音と弾きたい音は違うのよね。
あなたは何が聴きたい?」
「本田美奈子の歌声だな」
「本田美奈子?
もしかして急性白血病で亡くなった歌手?」
「ああ……残念だな。
ミュージカル『ミス・サイゴン』も凄かったが、あの透明感ある歌声は忘れられない。
満天の星が降ってくるような歌声。
彼女の『Jupiter』を聴きたい。
あんなに優しい音、あんなに澄んだ深みのある音を出せたらいいなと思う」
昼間の緒方との会話を思い出す。