浅葱色に射す一筋の光
4月12日…夜中からお腹張ってるんだよね
優輝菜「歳……」
明け方…布団の中で土方が目覚めるのを待った……
仕事が忙しいから寝かせてあげたい妻心。
土方「おはよう。起きてたのか…」
優輝菜「おはよ…多分…今日産まれる……」
土方「マジかっっっ!!!痛むか?」
優輝菜「痛いって言うより…強い張り…」
土方「産婆っっっ!!!」
優輝菜「まだ良い……」
土方「は?」
優輝菜「産まれるって言っても
夜だよ? 動けるまで動かなきゃ……」
土方「何言ってやがる!!!寝てろ!」
優輝菜「動いてないと…
余計痛み感じるから……」
よいしょっと起き上がり、着流しに着替える
土方「ぷっ!」
優輝菜「何か……」
土方「関取みたいな優輝菜を見るのも
見納めだな…………」
優輝菜「……………関取………………ふっ!
あなたに父上を見せて
あげられなくて残念です…」
と、お腹を撫でる優輝菜
棚からピストルを取り出した
土方「っっっ!!! おいっ!!!」
優輝菜「取り敢えず…仕事行って!
優衣にいてもらうから
すぐ呼べるように、今日は屯所にいてね…」
土方「分かった……」
優輝菜「時計…時計…」
スマホと睨めっこで張る間隔をキッチリと
メモを取る優輝菜。張っている間は
顔を歪める優輝菜を見ながら土方は呟く
土方「本当に大丈夫か?」
優輝菜「堪えられない痛みが来たら
助けてね……」ニコッ!
土方「あぁ…すぐ呼べよ!」
土方を仕事に見送り
二人で朝食を食べ、お風呂に入った優輝菜
優輝菜「肌着…おくるみ…おむつ…
後…何が必要かな」