浅葱色に射す一筋の光




   土方「腹さするか?」


   優輝菜「痛いのは腰っっっ!!!

    さするなんてもんじゃなくて…

     思いっきり押してっ!!!」


      土方「ハイ!」


   優輝菜「ねぇ……弱いよ?」


   痛みが引くと…全く痛くない…


   優輝菜「ヘタレ土方…力がないなら

鞘でも良い……とにかく思いっきり押してよ」


  土方「クソ土方…俺を何だと思ってんだ」


   優輝菜「キタキタキタキタキタ!痛い痛い痛い」


   土方「ハイハイ」 グイーーーー!!!


   優輝菜「痛い痛い……ギヤァー!」


   土方「煩いです…土方さん」


   優輝菜「あぁ?何か言ったか?」


  土方「とんでもないっっっ!!!」


  優輝菜は丸まってたけど、膝立ちになり

   土方の首に手を回して息を整えた


   優輝菜「死ぬ……かも……」


    土方「いや…大丈夫だ」


  優輝菜「てめぇに何が分かるっ!」


  土方「はぁ~~~~~~~~~」


   優輝菜「はぁ。。。 落ち着いた」


  土方「っっっ!!! 血!血!」 


   優輝菜「あぁ…ゴメン。

     着流し汚しちゃった……」


  土方「ちげぇ~~だろ!! 大丈夫か?

      ちょっと横になれ!!」


   土方が恐る恐る足を開くと………


  土方「あーーーーーーーーーーーーーー

    頭が出てる!!! 平助はまだか!」


   優輝菜「だぁーーーーーー!!!

    来たぁーーーーーーー!!!」


  土方「どうしたら楽になる!!!」


   優輝菜「立ちたい!!!」


   土方「ダメだ!!!餓鬼が落ちる!」


 優輝菜「じゃ~座るから寄っ掛からせて」
 

   土方「分かった……手に掴まれ」


 優輝菜「ありがとぉーーーーーーー!!!

   ぎやぁーーーーーーーー!!!」


   土方「痛い痛い……爪!爪!」


     優輝菜「はぁ?何?」

  
     土方「何でもない……」


  優輝菜「死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ」



   土方「……………………………………」




 
    ーーーーーーーーーーーーーー




 産婆「煩いよ!!!」と部屋に入ってきた 
  

   土方「頭が出てる!頭が出てる!」


  産婆「分かったから落ち着いて!

  父上は部屋から出てなさい……」


  優輝菜「ふざけるなっっっ!!!

      土方は産まれるまで

     何処にも行かせない!!!」

   
   
  
  
< 370 / 407 >

この作品をシェア

pagetop