浅葱色に射す一筋の光
産婆「煩い嫁だな……」
土方「あぁ」
産婆「いきむなよ?いきんだら
裂けるからね……」
優輝菜「痛い 無理 裂けても良い」
産婆「痛いのは分かるけど
五月蠅いから黙って」膝をバシバシ叩く
優輝菜「あぁ?何だと?くそばばぁぁ……。
今痛いのは私であんたじゃねぇーー!!!」
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道場
「今の優輝菜の声だよな……」
「産婆に絡んでんのか?」
「こんなに煩い道場まで響き渡る声って……」
「副長を哀れに思うよ……」
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産婆「はっはっはっはっはっ。ほらやって」
優輝菜「はっはっはっはっはっはっ
ぎやぁーーーーーーー!!!」
土方「優輝菜………痛い痛い」
優輝菜「……………………………………ナニ」
土方「いや……ほら……はっはっはっ」
土方は手ぬぐいで優輝菜の額と首を拭いた
ニュルン
優輝菜「産まれた……泣いて!お願い」
赤ちゃん「ふぎゃあ ふぎゃあ」
優輝菜「っっっ!!! 歳ぃ…」
土方「優輝菜…お疲れさん…ありがとう」
ポロポロと二人で涙を零した
土方は優輝菜の頭にkissをする
産婆「はい。父上…」
土方「……………………………………
俺に餓鬼は殺せねぇ…」
産婆「……………………………………
へその緒……切るんだよ。
父として最初の仕事ですよ」
バチン
優輝菜「終わった…もう…死ぬ」
産婆「まだだよ!!!」
土・優「は?」
産婆「もう一人…」
土方「双子………?」
産婆「そう」
優輝菜「ふざけんじゃねぇ~~~!!!」
土方「分かってたじゃねぇか…
双子かもしれねぇって………」
優輝菜「この痛みを味わってから言え…!
いだーーーーーーーーーー!!!
ノォーーーーーーーーーーーーーー!!!
ママァーーーーーーーーーー!!!」
土方「っっっ!!! ヨシヨシ 頑張れ」
優輝菜「頑張ってるわぁ~~~~~~!」
土方「ハイハイ」
優輝菜「はっはっはっはっはっはっ
いだぁーーーーーーーーい!!!」
土方「……………………………………」
にゅるん
優輝菜「終わったぁ~~~~~~~~!」
産婆「まだだよ?」
土方「は?」
優輝菜「え…」
産婆「胎盤出さないとね!あと一息!」