真夜中の魔法使い



「もし、学校に通っていたら何か違っていたのかな?」



アキと話してからずっと思っていたことを口にする。



「急にどうしたんだい?」





「ううん。何となく、思っただけ。私、何も知らないから。」



普通の学校生活とか、学生が考えていることとか。




「学校に行ってみたい?」



そう言ったお兄ちゃんの声が強張っていて、こんな話するべきじゃなかったと後悔した。




「あんまり。朝起きるの辛いだろうし・・ただ、私って世間知らずなのかなって。」



< 128 / 267 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop