真夜中の魔法使い
「アキと間違えて誘拐したと?」
「はい。
アキの行方を追っていた母の側近が、アキの魔力を検知して大学へ向かったんです。
アキが捕まるようなことをするなんておかしいと思った俺は側近を尾行することにしたんです。そしたらアキではなく、ミユウがいた。
ミユウのしていたマフラーに、アキの魔力がほんの僅かに残っていたようで。
もう少し早く手を打てていたら捕まらせずに済んだのに、悪かったと思っています。」
「そ、そんな!ハルトは悪くないよ。私が油断していただけで。」
ハルトがこんなことを思っていたなんて。生意気な口振りからは思いもしなかった。
ミユウがフォローをしても、お兄ちゃんは無視をして先を急かす。
「なるほど。それで、どうしてこんな所に連れてきた?」
「それは・・・咄嗟に。僕はミユウの家を知らないし、もともとアキをここに連れてこようとしていたのもあって、一旦ミユウを避難させました。」