めぐりあわせ
その人は、中原さんを見つけて、笑顔で近づいてきた。
「おっ!中原!来てくれたか!」
「おお!おめでとう!」
と、中原さんは、手に持っていた長細い紙袋を手渡した。
「紹介するよ。ここの事務所の代表で、俺の大学の友人、杉本悟。 杉本、こちら会社の部下の田崎愛花さん」
「田崎です。よろしくお願いします」
「愛花ちゃんね!よろしくね!」
杉本さんは、スーツをピシッと着こなしていて、とても仕事できそうなオーラを感じた。
すると、突然…
「中原く〜ん」
黄色い声が後ろから聞こえてきた。
セレブっぽい女性が近づいてきた。
「坂田さん。こんばんは。ご無沙汰しております」
中原さんは、丁寧に挨拶していた。
中原さんは、こちらを向いて、両手を合わせ「ごめん」と合図した。