めぐりあわせ





そんな考え事をしていると、中原さんが戻ってきた。



「ごめんね。捕まると長くて…」



「いいえ、大丈夫です。もう、大丈夫なんですか?」



「うん。で、退屈してない?」



「はい。さっきまで、杉本さんが色んな話をして下さったので…」



「余計なこと言わなかった?」



「…え?…あっはい…」



「愛花ちゃん、顔に出てるよ」



「…」



「俺のこと言ってたんだろ?」



「…とっ友達思いのいい人ですね…」



「ああ、お節介な時もあるけどな」



中原さんは、右手で頭を掻き照れ笑いしていた。



いつも真面目で真剣な、顔をしているので、なんだかギャップを感じてしまった。



パーティは、杉本さんのお礼の言葉でお開きになった。





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