ガラスの靴じゃないけれど
彼の自信満々な言葉と態度は、自分の腕に自信がある証拠。
仕事に誇りを持っている彼が、私には眩しく見えた。
「でも、どうして私のサイズがわかったんですか?」
「ん?まあ、職業病のようなもんだ」
「職業病?」
「ああ。その人の素足を見れば、俺は大体のサイズがわかる。ちなみにオマエのサイズは23センチ。ついでに言うならギリシャ型だ」
足のサイズをズバリと言い当てた彼は、まるで名探偵のよう。
でも、ギリシャ型という聞き慣れない言葉を聞いた私は首を傾げた。
「あの...ギリシャ型って?」
彼は椅子から立ち上がると、お客さんを迎えるカウンターの上を片付け始める。
「これからオマエに特別授業を受けさせてやる」
「特別授業?」
「ああ」
取りあえずカウンターの上を綺麗に片付けると、彼はゆっくりと私の元に歩み寄って来た。
5センチヒールのパンプスを履いた今の私の身長は162センチ。
それでも彼の瞳を見つめるためには、顔を上に向けなければならなかった。
彼は宅配の荷物を取り扱うように、軽々と私の身体を抱え上げる。