13年目のやさしい願い


折り紙も教えてもらった。

工作も手芸も、教えてもらった。

瑞希ちゃんのベッドに遊びに行くと、いつも作りかけの小物があった。

わたしの手芸好きは、間違いなく、瑞希ちゃんの影響だ。



瑞希ちゃんとは、7つも離れていた。

瑞希ちゃんにとっては、わたしは、きっと、年の離れた妹のようなもので、

わたしにとって、瑞希ちゃんは優しくてステキなお姉さんだった。



いつでも、同じ時期に入院していたわけではない。

わたしの入院中に瑞希ちゃんが外来に来たら、お見舞いに寄ってくれた。

逆に、瑞希ちゃんが入院している日は、わたしがお見舞いに寄った。

土曜日の外来で会うこともあった。



すれ違いが続くと、瑞希ちゃんは手紙をくれた。


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