13年目のやさしい願い


中学一年の冬に、大きな発作を起こして倒れて、生死の境をさまよった。

きっと、大きく伸びたはずのわたしの寿命は、あれでまた期限を切られたに違いない……。



後、何年、生きられるのだろう?



おじいちゃんに聞いてみようか、院長室に行って聞いてみようかって、

そう思ったけど、

けっきょく、聞いたからと言って、それが本当になるとは限らない。



1歳までと言われた。

3歳までと言われた。

10歳までと言われた。



でも、わたしは、2歳になったし、4歳になったし、11歳になった。



人が、人の寿命を正確に把握することなんて、きっと本当は不可能だ。



もっと先まで生きられるはずだった瑞希ちゃんは、17歳で天国へと旅立った。

裕也くんとの未来は、ある日突然、断ち切られた。

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