On Your Marks…~君と共に~


あたしの心臓がキュッとなった。


そして、鼓動は早くなる。


顔が熱くなる。


この感覚、何度も経験したことがある。



瞬と出会ってから…ずっと、あたしはこの変な感覚に襲われてる。


理由はわかってる。



あたしはそこまで鈍感じゃない。


分ってるけど…わかってるんだけど…認めたくない。


あたしが、この気持ちを口にしたら、何もかもが壊れてしまいそうで私は怖いんだ。


きっと、あいつはあたしのことをそんな目で見てないから。


きっとあいつはあたしのことを、戦友だとか、変な奴だとか、しつこい奴だとか…そんな風にしか見ていないと思う。


それでいいと思っている。


それで、あなたの傍にいられるなら、それでいいと思う。


この想いを、胸の奥にしまってあたしはあなたの追い風になる。


それでいい。


それで、瞬がまた風になれたら、あたしはもうそれでいい。






あたしは、一歩一歩スタンドへ続く階段を確かな自分の足で登ってゆく。









< 93 / 362 >

この作品をシェア

pagetop