キミとの奇跡
「・・・であることからこうなるんだよ。」
うわーっ、なんかわざとらしい作り笑顔やめてもらえますっ?
そう言いたかったけれど、ちょっと我慢。
私の内面見られたらいろいろとやっかいなことになりそうだから。
「授業は終わり、お疲れ。」
私はただ黙って頭を下げた。
せっかく教えてもらったんだから、ちょっとはやっとおくか。
心の中で呟くと、周りが騒がしくなった。
「キャーッ」
「今日もかっこいいね城井先生は、ほんとうちあの人と付き合いたい!!」
うわーっ、ガチで引くわ、そういうの。
マジできもいんですけど・・・。
私は見なかったふりをしてさっさと家に帰った。

朝が来た。
今日はとても晴れそうだ。
私は少し伸びをして学校に行った。
今日も塾に行く予定だ。
なんでこう連続で行かなくちゃいけないのはよくわからない。
本当に、疲れる。

放課後、塾に行った。
足取りがとても重い。
塾の扉を開く。
「こんにちは。」
「こんにちは。」
けっこうな棒読みだ。
まぁ、どうでもいいけど・・・。
今日は、9番か・・・。
それにしても・・・。
昨日の騒ぎは何?
意味わからないんだけど。
はぁ~。
ため息が出てしまう。
そんなぼんやりしているところに・・・。
ドサッ!!
「・・・痛っ」
「ご、ごめんね。大丈夫?」
下の視線から顔を上げる。

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