恋ごころトルク
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普通二輪教習は、オーバーしながらも1段階の見極めまで進み、自分でも驚くくらいスムーズに2段階へ進んだ。バイクを倒すことも無くなり(倒したら起こせないから)CB400の扱いも慣れてきた頃だ。相変わらず重いけれど。
「2段階からはコースと法規走行、あと卒業検定へ向けての教習をしていきますから、がんばりましょう」
安全確認と交通ルールを守った走り、あと、コースを覚えなくてはいけない。これが……壁だった。
「コース、覚えられないんです……1コースと2コース、ごっちゃになって」
「俺も、信号や一時停止で止まると頭真っ白になる」
地図を読むのが苦手だ。こういうことも影響するんだろうか。覚えられなくて困って、信号で停止した時にデニムのポケットに忍ばせたコース用紙を出して確認したこともあった。先生に「マジで?」って言われてしまった。だって分からないまま走っても時間の無駄だもの!
自動車学校の待合スペースでの会話。先日声をかけてくれて、顔見知りになった50代くらいの男性だ。
「ここを右折するか左折するかでコース分かれててさぁ」
「ここの障害物が先にあるか後にくるかですよね」
顔見知りの人達と、こうして待ち時間に話すのも、とても勉強になるし、お互い「がんばろうね!」って励ましあえる。転んでしまったとか、クランク苦手、あたしもですーなんていう会話をしたりする。好きなバイク、免許取ったら何に乗りたいとか、ツーリング行きましょうねぇと連絡先交換したりして。数少ない女性の生徒さんと会えると、親近感。不思議なものだね。みんな、ひとつの目標に向かって進んでるからだろうか。
教習、2時間連続で乗って、一気に消化していきたい。お休みを効率良く使って、なるべく早く取りたい。気持ちは焦るばかりだ。