Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
瀬川さんはしきりに手首の腕時計を覗き込み、時間を気にしていた。


都心にある本社ビルまで、彼の運転する黒塗りの高級外車で向かう。


座り心地抜群の後部座席。昨日の夜は、怜様との結婚のコトで頭の中は一杯でなかなか寝付けなくて、睡眠不足だった。



目を瞑れば、そのまま眠ってしまいそう。



「到着しましたよ」


私は瀬川さんの低い声で、目を覚ます。



つい、ウトウトしてしまい、そのまま睡魔に身体を預けて、眠りこけていた。





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