Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
「ギムレットを頼む」


瀬川は私を無視してカクテルをオーダーする。


「不思議な光景だ。紗耶香お嬢様がお酒を飲んでるなんて・・・」


瀬川の知る私は中学生。


「私も今年で24歳…お酒ぐらい飲むわよ」


「就寝前の召されたホットミルクは今でも同じですか?」


「ミルクなんて飲まないわ。寝る前はいつもお酒を飲んで寝ています。馬鹿にしないで」



「寝酒とは…お嬢様のお体が心配だな」


「瀬川に心配される言われはないわ」


唯の優しさなんて要らない。

私は彼の全てを拒絶した。


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