志ーこころー 【前編】─完─


土方「……持って来たぞ……。」



ドスンとあたしの横に置いた。

もーちょっと丁寧に置けよ、と文句を言いながら起き上がろうとしたが、背中の傷が痛すぎて倒れてしまった。



近藤「大丈夫かいっ?!おい!総司!」



総司「はい!」



そう言うと、総司と呼ばれた男が、あたしの背中を支えた。


総司「失礼しますね」ニコッ

志乃「……。」

……こいつが沖田総司……

悲劇の天才剣士と呼ばれた男……か、


なんというか……

えらく華奢だな


……こいつに勝ったんだよな、あたし。

女みたいな顔は、ニコニコしている。




…………この愛想笑い、気に入らない。


ニコニコしてるけど……これは笑顔なんて言わない。



近藤「……松野くん、お願いする。」




はっ!いかんいかん、今は説明しなきゃだ




志乃「はい。……では……まずこれです。」



あたしは沖田総司に支えてもらいながら、防具袋からスマホとポカリ、タオルと財布を取り出した。


近藤「……これは……?」



そう言って指さしたのはスマホ。


志乃「これはスマートフォンと言うものです。」


近藤「……スマ……??????」


近藤さんの頭の上には?がたくさん浮かんでいる。


志乃「これは、世界中の色んな人達と瞬時に情報交換できるものです。……例え海の向こう側の住人とでも……です。」


近藤「なんと!」

隊士「「!!!」」



食いついてる食いついてる



幹部のみんなが興味を持っているのがわかる





……ただ一人をのぞいて、だけど



土方「……ならば今ここでやってみろ」





ちっ




痛いところを突くな




スマホは電波がなけりゃただの鉄くず





ここでTwitterとかLINEとかfacebookとかはできない




……電話も圏外だし……




志乃「……これは電波と呼ばれる目には見えない特殊な……えーと、糸電話の糸みたいなものがないとできないんです。……あ、でもまぁ開くことぐらいならできますけど」





そういってあたしは電源をいれる








幹部「「「おおっ!!!!!!」」」






あたしはアルバムから写真を見せる






幹部「「「おおー!!!!!」」」






うんうん、いい反応だ。


幹部「未来のホトガラは色がついているのですね」




幹部「まるで生き写し……」





幹部「……異国でもこのような技術は……」









土方のほうをちらっと見ると、呆気にとられている。




うっしゃ!もうひと押し!!


志乃「そしてこれはポカリと言うものです。」



近藤「この……濁った水は……?」




志乃「それは、汗をかいたときなんかに飲むと体にいいものです。」


近藤「……濁った水がか?」



そう言って眉をひそめる近藤さん


まぁ、濁った水なんて疑うわな、そりゃ。




志乃「体にいいものです。それに、甘くて美味しいです。」



総司「え?!甘い?!!!!」



ーーービクゥッッ!!!!



突然耳元で大声がした。


……あぁ、なんか沖田総司って甘党だった~……なんて言う話聞いたっけ??


志乃「はい!とっても♪」


総司「飲みたいです~♪」



土方「総司。」





そう言って止めるのは土方。


毒が入っているかどうか疑っているのだろう。


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