泣きたい夜には…~Shingo~
いつもなら、こんな女めんどくせーと思うのに、
何だろう?この気持ちは…
深い悲しみの淵にいる彼女を救ってあげたい。
もう一度、あの笑顔を見たい。
心からそう思った。
彼女はひとしきり泣くと、
「ごめん、ティッシュ取ってくれる?」
急いで近くにあった箱ティッシュを取ってあげると、彼女は涙と鼻水を拭いてようやく顔を上げた。
「ありがとう、もう大丈夫…
あぁぁぁ!!!ごめんなさい!!!シャツがびしょびしょ」
ははは…。
俺のシャツは彼女の涙と鼻水でとんでもないことになっていた…。
「あぁ、大丈夫大丈夫!遅いからもう帰るし…」
そう言うと、彼女は強い口調で、
「ダメよ!だって今夜はとことん付き合ってくれるって言ったじゃない!」
へっ!?
た、確かにそうは言ったが、社交辞令という言葉を知らないのか?このお嬢様は。
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