泣きたい夜には…~Shingo~
「よし!心拍再開!」
気合のこもったひとみの声に、野次馬から「よくやった!」拍手と歓声が上がった。
浅倉マジックはここでも健在だった。
ピーポーピーポー…
救急車がようやく到着した。
ひとみは救急隊員に状況を説明し、老人は奥さんに付き添われ、病院に搬送された。
「はぁー、良かった…」
ホッとした途端、体の力が抜けてその場にしゃがみ込んだ俺…。
「ちょっと慎吾!大丈夫?」
ひとみが心配そうに俺の顔を覗き込んだ。
「だ、大丈夫、大丈夫…」
ははは…。
情けねぇ…。
ひとみは苦笑し、俺の腕を取ると自分の肩に回した。
「部屋に戻ってお風呂に入り直そう?私、体も洗えなかったんだから」
ひとみに支えられながら、俺は部屋に戻った。
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