泣きたい夜には…~Shingo~



部屋に戻ると、ベッドに寝かされ、


「慎吾よく頑張ったね。お疲れ様」


ひとみは俺の額に触れ、優しい笑顔を見せた。


「すごいよ、お前は。毎日、人の生死と向き合っているんだからな。俺には到底、真似できないよ」


ひとみは首を振ると、


「だって私は自由を勝ち取るために医師になることを選択したんだから」


その表情は何とも寂しげで俺の心を締め付けた。


ひとみの笑顔の裏に悲しい過去が隠されている…そう直感した。


俺はベッドから起き上がり、ひとみを見つめると、


「理由…聞かせてくれないか?無理にとは言わない。途中で辛くなったら止めてもいいから」


ひとみはベッドに仰向けになると、天井を見つめ、何か思いをめぐらせているように感じられた。


やがて起き上がると、


「わかった…いいよ。

もしかしたら泣いちゃうかもしれないけど、覚悟してね」


ひとみは目を閉じて、大きく深呼吸をした。



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