Queen of the Night
「あんたは、この町の者じゃない。
…話をするとき、必ずあんたは目を逸らす。嘘をついてる証拠だ。」


『…だったらなんですか?
あたしが嘘をついてもあなたには関係ないことです。』


雨に濡れながら黙々と話すあたし。


「…行く当てもなのに、ほっとくわけにもいかないだろ。」


『ほっといてください。
手、離して。』


掴まれた手を離すように言うも、男は離してくれない。

いい加減、しつこい男に苛立ちあたし。


『離して!』


と、そのとき。
男の方に振り返えると、男は驚いた顔をした。

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