Queen of the Night
「リディア、行く当てがないんだろ。
それに、この前みたいな目に遭ったらどーするんだよ。」


「そうそう。アルヴィスの言うとおり、行くところがないならここにいたら?」


「この前みたいってなに?」


アルヴィスとレイラの会話に赤髪の少女は問いかける。


「んー、ちょっとなー。」


チラッとあたしを見たアルヴィス。
それが気に食わなかったのか、やはりあたしを睨む。


「と、いうわけでだ、リディア。」


『…いや、意味がわかりませんが。』


「まぁ、そう言わずにさ。」


そう言うと、なぜかあたしに近づいてくるアルヴィス。
そして耳打ちをしてきた。


「その刻印の消し方、教えるって言ったら?」


あたしはその言葉に反応する。


『っ、別に刻印のことはあなたに関係ないことです。』


そう言うあたしだが、この刻印が消せるのなら消したい。


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