Queen of the Night
「よく念には念をって言うだろ?」


『何を⁉︎』


そして再び呪文を唱える。


「幾つもの時を超え、汝を封じる。
”氷の封印(アイス・シール)”」


その言葉とともに、体が勝手に動きその場に立ち上がる。
そして魔法陣が発動し氷が体を包み込もうとする。


『…⁉︎ い、や!』


逃げ出したいが、体が動かない。


「氷漬けにされたら、もう目覚めることはない。
先にいった両親とも会えず、ずっとここで眠りつくのだ!」


”先にいった”つまり、もう両親はいない。


『…よくも、よくも父様と母様を!』


怒りが抑えきれない。

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