Queen of the Night
「辛かったよな。」


『っ、何がわかるんですか?
あなたにあたしの気持ちなんて!』


「わかるさ。
裏切らる気持ちがどんなに辛いことかくらい、俺にもわかる!」


『……』


あたしは、何故かアルヴィスに自分の思いを話しはじめる。


『…あたしは封印が解けたあと、頑張って生きようと思った。
父と母の願いだから。
でも、2回も裏切られて、誰かを信じることなんてあたしには出来ない!』


泣きながらあたしは話す。


『…っ、だからあたしは誰も信じない。
笑うこともしない。
…あたしはひとり。
これからもずっとひとりで…』


「もうひとりじゃない。
リディアには俺がいる。」


アルヴィスはあたしにそう言った。
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