破滅の魔導師
「ねぇねぇ!ユラちゃん!ユラちゃんの家ってどこー?」
「は?」
それは、突然と始まった。
「いや、なんで?」
教えなきゃいけない?
「だって、家しらないし…」
「言ってないもん」
あたりまえだ。
言ってないのにしってたらびっくり玉手箱だよ。
「えぇー。お願いだよー。おしえてー」
ウルウルの目で訴えてくる。
う゛っ!
この目は苦手。
だ・け・どっ
こればかりは教えらんない。
「だーめー。いやだー。ねるー。」
これ以上探られても面倒くさい。
だから、ガバッと机に伏せて寝る真似をした。
「えー。ユラちゃんねたのー。」
「…」
わたしは寝てます。
わたしは寝てます。
「ざんねーん。」
どうやらカグラは信じたようだ。
カグラさん。
ダメだよ。そんな信じたら…
半ば呆れかけたそんなとき
キィー
「あっ!イツキ!」
イツキが入ってきた。