僕の幸せは、星をめぐるように。
阿部くんに答えを濁されたと同時に、
わたしの中に濁った感情が生み出されていく。
女の子に囲まれている姿を見るのは、面白くはない。
でも、わたしはただの友達だ。
どうすることもできない。
保健室で中学での出来事を打ち明けた時。
ロックフェスで2人で色とりどりの花火を見た時。
繋がれていたはずのその手は、今、遠いところに行ってしまったかのよう。
どうしようもないと分かってはいるけど、表情や感情がよどんでいってしまう。
「あ、おれ5つ上のねーちゃんいて、昔からよくその友達とかとも喋ってたし慣れてるのかも。……って、トシミちゃん?」
阿部くんは、横目でちらりとわたしを見た。
「別に、なんも……。いや、阿部くんに彼女できたら寂しくなるなぁって思っただけ。わたし友達少ないし」
わたしがいじけたように口をとがらせると、表情を変えないまま彼はボソッとこうつぶやいた。
「大丈夫だよ」
その声が聞こえるとともに、1年2組の教室に着いてしまった。
この大丈夫は、どっちの意味なんだろう。