僕の幸せは、星をめぐるように。

改札に向かって歩き出す。


お互い切符を取り出すため、繋いだ手をすっと離した。


「2番線、到着の電車は~折り返し上野方面に……」


がやがやした声たちに、駅員さんのアナウンスが混ざり合っていく。


ちょうど電車が到着したのか、改札からはどんどん人があふれ出してきた。


あれ? 切符。どこだ?


ごそごそとポケットの中を探る。

やばい、無くしちゃった!?


逆方向へ流れる人たちの勢いにも押され、1人でテンパり始める。


――あ、あった!


ふう、良かった。

切符はスマホのケースに張り付いていたようで、見つけるのに手間がかかってしまった。


先に進んでいる阿部くんを追いかけるように、足を早めた、

その時――。


「……あっ!」


人ごみの中、

すれ違いざまに誰かに肩をぶつけてしまった。


地元行きの切符が、回転しながら床に落ちる。


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