月光-ゲッコウ-
無責任…
普通に考えればそうだと思う。
でも、あたしは奥さんと離婚して欲しいとは思わない
だからと言って、愛人のままも嫌だ…
上手くいえないけれど…
「良く言えば不器用な愛情…、悪く言えば異常な愛情。人の心を無視して無理にとどめるなんて、それでは幸せになれないわ。社長は可哀想な人…そんな事も気づかない。」
麻生さん…。
目には涙がたまっていた。
社長はなぜ、麻生さんを愛さなかったの?
きっと幸せになれたのに…
なんであたしなんか…
「あなたが社長を愛して、社長と幸せになってくれたら、あたしは嬉しいわ。だけど、そうはいかないでしょ?あなたは自分が幸せになる道を選べばいいのよ。子供の為に無理に社長といる事はないの。子供を生むからイコール社長といるっていう選択肢だけじゃないわ。」
子供を生むのがイコール、社長といるっていう選択肢だけじゃない?
「私は何も力になってあげれないけど、これだけはわかって。あなたの幸せも、子供の幸せも、すべてあなた次第なの。」
あたし次第…