月光-ゲッコウ-
そうだ…
あたしがこんなんじゃ、あたしも子供も幸せになれない。
暗闇がどんなに押し寄せてきても、あたしは1人じゃない。
閉じ籠もってたらダメだ…
諦めてはダメだ…
『…麻生さん、ありがとうございます。あたし…色んな事から逃げて閉じ籠もってました。』
辛い事から
現実から
あたしはいつも逃げてばかりだった。
幸せになれない
もう誰も愛さない
そう決めつけて生きて、加雁さんに出会えて
再び誰かを愛する喜びを知った。
社長に縛られて、また暗闇に戻って閉じ籠もって諦めて
何やってたんだろう。
1度暗闇から出れたのは加雁さんを好きになったから…
誰かを好きになるなんて、思いもしなかった
未来は暗闇だけじゃない。
加雁さんを好きになっても、今そう思える。
「あなたの幸せを願ってるわ。」
麻生さんはそう言って部屋を出た。
麻生さん…
ありがとう…