LB4
俺はこのメールを見るまですっかり忘れていたけれど、約束は約束。
可愛い妹分だし、デートの一回くらいはと兄貴面して了承の返事を送信した。
当日。
えみちゃんの希望は『ドライブ』とのことだったので、車で指定のコンビニまでお迎えに上がった。
卒業前、板東さんに招待された野外イベントで偶然会ったのが最後だから、約半年ぶりになる。
中学の時と全然変わってなかった。
相変わらず前髪が眉のあたりで切り揃っていて、健康的な部活少女って感じだった。
などと、ペットボトル飲料売り場であの日のえみちゃんを思い出していると。
「大悟くん」
背後からえみちゃんの声がして、反射的にそちらに目を向けた。
「……え?」
そこに立っていたのは、確かにえみちゃんだった。
「あはは、大悟くん驚きすぎー」
しかし、ケラケラ満足そうに笑った彼女は、俺の知っている部活少女ではない。
身に纏っている上質な素材のワンピースは、母親の店のものだと思われる。
スカート丈は気にならないが、肩の部分が開いたセクシーなデザインだ。
胸まで伸びた髪は目立たない程度に染められ、緩く巻かれて実に華やか。
眉のあたりで切り揃っていたはずの前髪は左斜めに流されていて、母譲りの甘い顔立ちを大人びて見せていた。